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6月17日(金)より開催:「Art Struction」企画者:川﨑昌平

2011年6月15日 16:06 / CATEGORY:終了したイベント

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東日本大震災復興支援「Arts Action 3331」参加企画
「Art Struction」企画者:川﨑昌平

日程:2011年06月17日(金)~06月27日(月)火曜休場
時間:12:00-19:00
料金:無料
会場:1F メインギャラリー

参加作家:
AQ、川﨑昌平、遠藤啓祐、菊地良太、丹崎祐助、丹羽良徳、松本次郎、るびゑ

◎オープニングレセプション:6月17日(金)18:30-

◎関連ブック販売
タイトル:Art Struction
価格:未定(売り上げの一部を義援金として寄付致します)

 東日本大震災を受けて、僕がもっとも恐怖し、絶望した対象は、他でもない、僕自身の想像力でした。僕の想像力が、僕の想定していた以上に、不足し、欠落し、不確定であった事態をこれでもかというぐらい目の当たりにし、僕は怖れ戦いたわけです。想像という行為において未熟なりに僕ができると信じていた幾つかの方法論が、現実を前にして、さして通用しない事実にまず驚き呆れ、それから、その状況を確認するように時制を未来において想像を行おうとしてみて......手も足も出ないことを悟り、半ば以上に暗澹たる気持ちになったのです。
 誰もが未来について考えることをすると思います。将来とか希望とか、そうした言葉が指し示す一つの行動の規範が、未来への思考によって修正されたり、あるいは洗練されたり、ときには新たに生まれたりします。その過程こそを指針として、明日以降の時間を生きることは、さして珍しい行動原理ではないはずです。ところが、地震を経て、地震を含む社会の様相が、情報となり、数字となり、図像となり、記憶となるにつれて......一体僕は本当に僕という一個の人間が地震を想像しえるか、実際的に地震というものがもたらす僕の在り方を、現時点で想像によって規定できるか、ふと案じてみて、やはり、これは難しい。
 しかしながら、難しいと諦めて、想像する努力を放棄してしまっては、近視眼的に直面する問題にしか対応できません。それでは、その場をしのぐ思考を紡げても、その先にある問題を予感する作業は難しくなります。より安定した、より優秀な未来を築くためには、想像力の限界に気付いた今だからこそ、むしろ僕は想像力を基礎から強化する機会を得たと考えました。
 アートの持つ表現性には、一種の提言としての側面があります。訴えるべきものがあるからこそ、鑑賞が可能であり、かつアートと対峙する時間の中で、訴求しようとするものを咀嚼する作業が不可避であればこそ、想像という思考が重要になります。僕が着眼したのはその部分です。アートによって想像力をもう一度、一から鍛え直す。アートを為し、アートに触れ、その一連の流れに生じる想像力の脈動を、真摯に感じ取る。そうすることによって、想像力の構造が強固になることを、僕は願い企図しました。
 これがこの展覧会の端緒であり、そうして、趣旨のすべてです。

企画者:川﨑昌平

追記:
作品マルチプルの収益から1万円を、3331募金箱へ義捐金としてお預かりしました。


お問い合わせ先:川﨑昌平
090-9835-2948、sk@tcat.ne.jp

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